1995年秋、ケルンの河原温展で平出隆が行った講演「瞬間の革命─言語としての河原温」は、「だれも指摘しなかった要点」を衝いているとして、河原自身により高く評価された。河原はまた《via wwalnuts 叢書》にも関心を寄せ、それまで公開を禁じてきた資料への接触を平出に許可したという。
平出隆は言語芸術論の主著『遊歩のグラフィスム』で河原温の《I GOT UP》《I MET》《I WENT》シリーズを分析、正岡子規や森鷗外、私小説、ベンヤミンの形象的思考などに接続し、河原の芸術とみずからの書物論的詩学とを融合させる。平出の《private print postcard》はその実践でもある。
河原温「印刷絵画」
「美術手帖」臨時増刊
「絵画の技法と絵画のゆくえ」
No.155 1959年 美術出版社
河原温
《I AM STILL ALIVE》
河原温
《CODES》
河原温
《One Million Years》
河原温
《I MET》
河原温
《I READ》