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若林奮
[手作り本]
河野道代は「詩画集」という楽天的形式を認めず、預かった版画は目に灼きつけただけで封印。画は印象にとどめ、言葉に沈潜することで対応する数の連作詩篇を書き上げる。若林もそれを諒とした《花(静止しつつある夢の組織》は、両者の「孤立」が孤立したままで共振する瞬間を感じ取れる稀れな作品となる。
若林奮は、河野道代とのさらなる共同制作を願っていたが、2003年に他界。その後、河野は独り若林の作品群と向き合い、2009年、詩集『花・蒸気・隔たり』を上梓する。作者を失った美術作品群と詩的言語との関係は、まったく位相を変え、共振よりも鋭いよじれの関係を、詩集の至るところに作り上げる。
若林奮+河野道代
《花(静止しつつある夢の組織》
河野道代
『花・蒸気・隔たり』
若林奮
《自分の方へ向かう犬 I – A》
河野道代
『花・蒸気・隔たり』
若林奮
《DAISY》
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