初代門司駅遺構
初代門司駅遺構とは、2023年秋にJR門司港駅のそばで発掘された、現在の門司港駅より前の、最初の鉄道駅の遺跡です。1891(明治24)年に開業され、23年のあいだ存在していました。その価値は多くの考古学者、歴史学者などが世界遺産級と認める価値を有したものです。
しかし、北九州市は2023年10月の遺構出土以来、市が計画してきた複合公共施設建設の遂行のためにこれを破壊しようとする姿勢を変えていず、日本イコモス国内委員会、文化財保存全国協議会などによる「初代門司駅遺構の保存を求める11学会合同要望書」(2024-05-21)、その他の専門家からの要望書を無視しつづけてきました。
2024年8月22日の「門司の未来を考える会」では門司の住民が互いに呼びかけ、正しい情報を共有するところから遺構と町づくりを考えようと結集しました。「初代門司駅遺跡の内容と価値」(溝口孝司九州大学教授監修)の動画上映と平出隆「恩寵──初代門司駅遺構の出現」の講演がありました。そうした中、世界では遺跡をうまく都市計画に取り込んだ、次のような事例がたくさんあるからです。
2024年8月29日の「門司の未来を考える会」では、建築家でFMN代表の大室佑介が「公共施設の安全性と危険性」と題し、北九州市の設計図から津波高潮浸水予測区域にありながら災害対応設計がないことを具体的に検証しました。
2024年9月4日、ICOMOS会長テレサ・パトリシオ博士よりヘリテージ・アラートが発出されました。
2024年9月、「門司・北九州の未来を考える会」は正しい情報を与えられていない市民に現状を知ってもらうために全市にわたって説明会を連続的に開催し、さらに10月3日には遺構と公共施設を共に活かす「4つの代案」を提示しました。
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