2019年5月28日、第2回「言語と美術」研究会が多摩美術大学芸術人類学研究所で開催され、airlanguageprogram.com のサイトがオープンし、披露されました。3月8日の第1回研究会で予告された通り、現在の本サイトの状態は、2018年から2019年にかけてDIC川村記念美術館で開催された《言語と美術──平出隆と美術家たち》展の図録が丸ごとアーカイヴされたものです。サイトは未公開で、いまは閲覧者を研究会、研究者に限定しています。またとくに画像の権利関係に配慮し、全体に登録制による閲覧制限がかかっています。また、制限のかかっている中でも、区切られた一定の箇所は、権限によってはアクセスできないようになっています。
ただ、これは制限のために制限ではありません。思考のネットワークとして「原典」と「破片」、「埋設化」と「露頭化」という関係をつくり、相互のゆききや乗り入れを構築しようとしているためです。
このサイトはこの展覧会のアーカイヴに終わるものではなく、「終りなき対話」を形にした青木淳さん設計の会場構成を、「始原的書物論」のための思考回路に転化しようとしています。
また、サイト全体の構成は1980年に発想された平出隆の「多方通交路」によっています。これは2018年から、Air Language program として展開されつつあります。ここでは、「言語と美術」のテーマをさらに展開させるべく、今後、さまざまな研究活動の記録が収納されていきます。